残業代請求

時間外労働について

「日本人は勤勉」この言葉には、良い面と悪い面を含んでいるように思われます。
まず、勤勉であることは、日本のサービス業において、とても気持ちの良い接客などに繋がり、製造業において、品質の高い物作りが実現されるなど、良い面を持っています。

一方、勤勉さゆえに、私生活を仕事に侵され、いわゆる「働きすぎ」による心身の故障が危惧されます。法律上原則として8時間を超える労働を許さず、これを超える労働を時間外労働としています。

しかし、いかなる場合にも許されないとすると、日本人の勤勉さの良い面をもなくしてしまう可能性があります。
そこで、法律上、労働組合または労働者の多数代表との合意により、時間外労働についての条件を定めた場合に、適法に行わせることができるようになります。

労働組合と個人の労働契約

しかし、単に労働組合や多数代表との合意のみによってこれを行うことができるとすると、個人の労働契約がないがしろにされかねません。
そこで、個々の労働契約上、時間外労働をしないという特約がある場合にはこれは認められません。
では、定めがない場合にはどうなるのか問題になります。

この点について、裁判例は、就業規則にその定めがあり、具体的かつ合理的である場合にはそれが労働契約になるとして、時間外労働を行わせることができるとしています。

このような制度を、どれだけの労働者が理解し知っているのかはわかりませんが、理解したうえで、不当な残業に対しては法的措置を求める、企業はそうなる前に改善を図る、
そのような状況があたりまえの環境となれば、日本の勤勉さは、本当の意味で世界に誇れるものとなるのではないでしょうか。